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BOOM BOOM SATELLITES<ブレイクビーツ>

OUT LOUD
/<1st>
1.Missing Note
2.Batter The Jam No.3
3.Push Eject
4.Limbo
5.Intruder
6.An Owl
7.Oneness
8.Scatterin’ Monkey
9.On The Painted Desert
UK在住、日本版ケミカルとも称される日本人ユニット、ブンブン・サテライツ。ビッグ・ビートらしい暴力的でカオスなサウンドの波が押し寄せ、ロックアルバムと呼んでいいほど直情的でラウドなビートの嵐がやみつきになる。ただ、Push Eject、On The Painted Desertのように荒々しいビートの中にも日本人らしく繊細な音使いをしているのでハウスリスニングにも適して長く聴ける。ライブに定評のあるBBSだけに、くるりの岸田氏が彼らのライブを観て言葉を失ったエピソードは知られた話だけど、純粋に音としてレイジにも匹敵するかのような破壊力を秘めた彼らが日本に存在していたという事実が嬉しい。
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Out Loud US Version
/<1st>
1. Missing Note
2. Batter The Jam No.3
3. Push Eject
4. Limbo
5. Intruder
6. An Owl
7. Oneness
8. Scatterin' Monkey
9. Def
10. On The Painted Desert
11. A Moment Of Silence
12. Dub Me Crazy Ver.02
日本のロック史においても世界レベルで通用するクオリティと破壊力で衝撃を与えた傑作アルバム「Out Loud」のUS Version。初期の楽曲は神がかり的なクオリティの高さだったけど、US Versionでは通常の日本盤とは逆にボーナストラックが3曲収録。どれも聞き逃せない曲ばかりなのでマストアイテムではあるけど、特にDefの素晴らしさはぜひ一度は耳にして欲しいところ。彼らの楽曲を聴いてるとどこかマイルスの姿が浮かび上がってくる
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UMBRA/<2nd>

1.SLOUGHIN’ BLUE
2.INGRAINED
3.BRANDNEW BATTERING RAM
4.YOUR REALITYS’ A FANTASY BUT YOUR FANTASY IS KILLING ME(FEATURING CHUK D)
5.EGO
6.LOOKING GLASS
7.FOGBOUND-FLIT THROUGH-
8.SINKER
9.SOLILOQUY
10.PANACEA
現在、世界でもっとも成功している日本人ロックバンドとも評するべき成長をまざまざと見せつけた2nd。打ち込みメインというよりは自らも楽器を用いて演奏するのでクラブ発ロックバンドというキャッチコピーは確かにそのとおりな感じがする。ストーンローゼスもクラブ発のロックバンドとして強烈なグルーヴ感を武器にUKを席巻していったけど、日本人が日本よりも先に世界で認められてUKに在住し、しかも自分たち専用のスタジオまで持って活動しているというのはかなり熱い立身出世物語なんじゃないかな。1stよりはコントロールが効いているような気がするけど、この作品には今という時代を切り取ったかのようにロック、テクノ、ジャズ、ヒップホップが混在し、聞き手を暗く渦巻くカオスの渦へと巻き込んでゆく。フィルター処理のかけられた英語詞のボーカルも1stよりも様になってていい。パブリック・エナミーのチャックDがフィーチャーされたYOUR REALITYS’ A FANTASY BUT YOUR FANTASY IS KILLING MEはクレイジーの一言。
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PHOTON/<3rd>

1.Inception
2.Light My Fire
3.Beluga
4.Dress Like An Angel
5.Piper
6.40-Forty-
7.Blink
8.Amber
9.Let It Lift
10.I.A.I.T.(Intercty Dub)
シングルのBLINKの方がもっとかっこいいんだけど、コロニーなジャケに熱くなる3rd。ジャケを手がけた方は実際にガンダムのアートディレクターを務めてた人なのでまさに本物。ジャズの感触が強いこの作品は前作でもマイルスがキーワードとして出てきていたけど、#3,#8なんてもろフリー・ジャズでまさにジャズロックともいうべき内容の作品。中野氏は実際に幼少期からマイルスを聴いて育ったみたいだけど、一時期テクノ系の人たちがこぞってマイルスの影響下にあるような楽曲を制作してたのを考えてみると、一度は通るべき道なんだろうか。ジャズロックというとフュージョンってことになってくるけど、彼らのロック的な表現だっておきまりのバンドサウンドではないわけで、好き勝手やっちゃってる#4なんかが顕著だけど、彼らの持つ独特で雑多なスタイルにクラブジャズとは違う王道ジャズ的な要素を加えることで新たなフュージョンの形を見せてくれようとしてるのかもしれない。彼らの人気を決定づけた怒りにも似た初期衝動のダイナミクスは薄れてきてるしジャズを少しでもかじった事のない人には退屈な作品に思えるかもしれないけど、テクノ、ジャズ、ロックの壁をぶち破るモンスター(それも日本産!)の産声がこの作品には記録されているように思えてならない。
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Joyride

1. 4 A Moment Of Silence
2. Joyride
3. Bike Ride To The Moon
4. Dub Me Crazy Ver.02
5. Low Blow
6. The Wonderful Wizard Of Dub
レイジの魂を引き継ぐのは彼らか。圧倒的なライブによる存在感とその音で、現在日本で最強といってもいいソリッドで荒々しいROCKを聴かせてくれる彼らの日本デビューとなるミニアルバム。日本人二人というユニットながら日本に先駆けてテクノの本場であるヨーロッパで認められ、UKに居住を定めた彼らの作品が逆輸入で上陸!
ノーマン・クックやケミカル・ブラザースらが築き上げたビックビートを基幹に、ノイジーでラウドなブレイクビーツが炸裂する。
この頃は日本版ケミカルとも言われていたけど、現在のようなバンド志向のロックというよりもダンスミュージックとしての色合いが強い。だがそのスピリットはまさにロックを感じさせるモノとなっている。
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μ−Ziq<アンビエント>

Tango n' Vectif/<1st>

1.Tango N' Vectif
2.Swan Vesta
3.Burnt Sienna
4.Iesope
5.Auqeam
6.Vibes
7.μ-Ziq Theme
8.The Sonic Fox
9.Amenida
10.Whale Soup
11.Xenith Filigree Anus (Edit)
12.Die Zweite Heimat
13.Phragmal Synthesis (Pt. 3)
14.Phi*1700 (u/v)
15.Beatnik #2
ポスト・エイフェックスツインらしいけど、実際に親友なんだよねこの2人。リチャード主宰のRephlexから出されたデビューアルバムなんだけど、音もおもちゃ箱をひっくりかえしたようなと言われた初期のエイフェックスツインそっくりの音だからああいう感覚が好きな人にはたまらないかも。個性はそんなに感じられなかったけど、Lunatic Harnessとか評判いいので早く聞こっと。
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Bluff Limbo/<2nd>

Disk 1
1.Hector's House
2.Commemorative Pasta
3.Gob Bots
4.Wheel
5.27
6.Metal Thing #3
7.Twangle Frent
8.Make It Funky
9.Zombies

Disk 2
1.Riostand
2.Oragnic Tomato Yoghurt
3.Sick Porter
4.Sick Porter
5.Dance #2
6.Nettle + Pralines
7.Ethereal Murmurings
ポップでクレイジーな路線は変わらずにアンビエント色が増した2枚組アルバム。この人のメロもリチャードに負けず劣らず美しい。哀愁系もあればノイズ、アシッドと相変わらずまとまりがないけれど、AFX好きなら間違いなく気に入る音。
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Royal Astronomy/<5th>

1.scaling
2.the hwicci song
3.autumn acid
4.slice
5.carpet muncher
6.the motorbike track
7.mentim
8.the fear
9.gruber's mandolin
10.world of leather
11.scrape
12.56
13.burst your arm
14.goodbye,goodbye
15.the fear (remixed)
16.morning frolic
ストリングスの使い方に定評のあるビョークとのツアーを経験したことでクラシカルな方法論に目を向けたかなり癒し系な作品。いままであったクレイジーな部分が顔を出さず、ストリングスを多用したことでかなり耳あたりのいい作品になっているものの、耳あたりがいいってのはいい面と悪い面があっていつのまにか聞き流してしまっていることも。エイフェックスと同じく実験テクノの代表者として君臨して、リチャードのアンビエントな部分やスクエアプッシャーのドラムンベースの攻撃性などを自分のものとして消化していくその手腕はお見事とは思うんだけど、個人的にいまいち彼の顔がいまだに見えてこないのは残念。
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元気ロケッツ<ハウス>



元気ロケッツ I-Heavenly Star-/<1st>

1. Prologue -Earth Rise-
2. Breeze
3. Smile
4. Star Line
5. Heavenly Star
6. Intermediate -Orbit Swimming-
7. I will
8. Star Surfer
9. Never Ever
10. Fly!
11. Star Line (Japanese Ver.) (Bonus Track)
12. Breeze:Summer Afternoon Mix (Bonus Track)
13. Breeze:Star Breeze Mix (Bonus Track)
ゲーム好きなら知らないはずはないあのセガで名作を次々と産み出した水口氏と音楽プロデューサーの玉井健二によるユニット。宇宙生まれのボーカル「Lumi」が地球への憧憬を歌い上げるハウスミュージックで、ローズ・レイチェルと声優である宮原永海がボーカルを担当。地球上に存在しない「Lumi」はホログラムによってその姿が確認できる。宇宙に輝く星々の輝きを写し取ったかのようなキラキラしたハウスが主体のアルバムとなっていて、元気を与えるような存在になりたいとのメッセージを具現化するようにクリアーでポジティヴなヴァイブに溢れている。音だけではなくビジュアルと共に感じるとる一体感がこのユニットの魅力。日本発のユニークなアーティストとして海外でも熱狂的なファンを産みつつある。
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Sunahara Yoshinori<アンビエント>

TAKE OFF AND LANDING/<2nd>
1.Information of TUA
2.Cross Wind Take Off
3.Magic Sunset St.
4.SONY Romantic Electro Wave
5.Sun Song’80
6.2300 Hawaii
7.Count Down
8.Journey Beyond The Stars
9.Life & Space
10.No Sun
11.The Good Timing of World of Love Song
12.Summer
13.My Love is Like a Red,Red Rose
14.Welcome to Japan
成田遠いんだよ!という首都圏に住む者にとっては不条理なエゴに対する真っ当な怒りから生まれたパンクアルバム(違)
まぁ実際に制作動機は成田から東京に帰る車中でなんで成田はこんなに遠いんだろ、東京に国際空港があれば旅はもっと便利になるのにという思いかららしい。東京、新宿の地下にある空港から世界に旅立ち、やがて飛行機は宇宙へ。乗り物好きな彼が作ったパーソナルなコンセプトアルバムで、この作品を聴くことで彼の思い描く理想の旅を追体験するのだと思う。アンビエントの印象が強い人かなと思っていたら、旅の高揚感を表すかのようにこの作品ではハウス色が強い。グルーヴィーな#5なんてソウルな曲で気持ちがいいし、オールナイトニッポンとか聞いてた人ならあのマリンでしょっていいかねないところだけど、綺麗な音使いの巧みさの裏に隠された音遊びのセンスは一聴してただ者ではないと気がつくはず。彼自身が空港などから音を集め航空会社のロゴの使用許可を取るために企画書を書いたりと彼のこの作品に対する熱意が伝わってくるクリエーターとしては夢みたいな幸せな作品。
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THE SOUND OF´70s/<3rd>

1. THEME FROM TAKE-OFF(MAGIC SUNSET)
2. THE NEW WORLD BREAK
3. CRIPPER’S DISCOTIQUE BREAK
4. SUN SONG ’70
5. RHODES FUNKY DUB
6. 747 DUB
7. SWING THE CRIPPER
8. THEME FROM LANDING(LIFE FOR LIVING)
カバンなんかはいまでも見かけることあるけど、グッズを集めている人も多いいまは無きパンナム航空へのオマージュとして制作されたTAKE OFF AND LANDINGに続く空の旅シリーズ。今回もノベルティCDという体だけど、それこそ飛行機での移動中なんかに聞いてたら最高に気分がよくなりそうなラウンジミュージックで構成されている。 ラウンジミュージックといってもよくあるカフェでかかっていそうな生ぬるい感じのモノではなく、ダビーな雰囲気の曲など夜の雰囲気が似合いそうなただの耳障りの良い音に終わっていない、まりんらしいオタク精神が音作りにもふんだんに発揮されている。彼の愛情は本物。傑作です。
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Lovebeat/<4th>

1.earth beat
2.balance
3.in and out
4.lovebeat
5.spiral never before
6.echo endless echo
7.hold’on tight
8.sun beats down
9.bright beat
10.the center of gravity
美しく透明感を持った無機質空間。lovebeatのPVアニメーションは必見のアート作品なわけなんだけど、ジャケや映像が物語るミニマルで統一された世界観が非常に心地いい作品。クリスタルな世界が眼前に。
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adamF<ドラムンベース>

COLOURS
/<1st>
1.INTORO
2.73
3.METROPOLIS
4.MUSIC IN MY MIND
5.JAXX
6.MOTHER EARTH
7.THE TREE KNOWS EVERYTHINGS
8.CIRCLES
9.DIRTY HARRY
10.F-Jam
11.COLOURS
12.AROMATHERAPY
13.LOVE DON'T LIVE HERE ANY MORE
14.CIRCLES/Roni Size Mix
「TIMELESS」と同様にあまりにも美しい旋律で奏でられたジャズンベースの代表作。ドラムンベースのもう一つの方向性であるジャズのエッセンスがふんだんに取り入れられ、あくまでクールに都会的な視点で洗練されまとめ上げられている。夜の首都高で聴いてたらたまらないかも。ドリルンベースも音を聞いてなるほどと思ったけど、Jazzテイストの強いドラムンベースを指すジャズンベースってのも言い得て妙だね。別名、アートコアとも呼ばれるけど、知的で洗練されてて非常にオシャレ。生音は使ってないと思うけど、ジャズンベースの代表作とも言われる本作にはバラエティに富んだ彩られた華の美しさを感じる、ウッドベースのベース音が腹に響きまくるクールな「Circles」を筆頭にクラブ界のディーヴァとなったトレイシー・ソーンがヴォーカルをつとめる「THE TREE KNOWS EVERYTHINGS」、ロニー・ジョーダンの色気あるギターの音色が映える「COLOURS」、ブケムの作品でおなじみのMC Conradをフィーチャーした「F-Jam」などどれも名曲揃いでやたらとテンションが高く多彩。GOLDIEのTIMELESSが好きな人ならハマるはず。
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Roni Size/Reprazent<ドラムンベース>

NEW FORMS
/<1st>
Disk 1
1. RAILING
2. BROWN PAPER BAG
3. NEW FORMS
4. LET'S GET IT ON
5. DIGITAL
6. MATTER OF FACT
7. MAD CAT
8. HEROES
9. SHARE THE FALL
10. WATCHING WINDOWS
11. BEATBOX
12. MORSE CODE
13. DESTINATION

Disk 2
1. INTRO
2. HI-POTENT
3. TRUST ME
4. CHANGE MY LIFE
5. SHARE THE FALL
6. DOWN
7. JAZZ
8. HOT STUFF
9. BALLET DANCE
10. ELECTRICKS
都会の闇を映し出したかのような非常にクールでタイトな仕上がりのドラムンベース最重要作品と評される作品。テクノうんぬんといったジャンルを飛び越え、ロック層にもアピールすることで、ドラムンベースを一般に認知させた作品としても知られる。フロア向きのハードな1枚目とジャジーテイストな2枚目というふうに、一つの作品できちんとテイストを分けてドラムンベースの進むべき指標を示しているのも凄い。ドラムンベース界の中でも一番先鋭的とされる彼らだけど、暴力的にも映る激しいビートの嵐と超高速ブレークビーツの波はまさしくロックを思わせる。ちなみに日本盤は2枚出ててすごいややこしいので注意。原盤"NEW FORMS"は2枚組で、日本盤では"SHARE THE FALL"としてリリース。日本盤の"NEW FORMS"は日本側で独自に編集されたもの。
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In the Mode/<2nd>

1.Raling Pt2
2.In & Out
3.System Check
4.Ghetto Celebrity feat. Method Man
5.Lucky Pressure
6.Balanced Chaos
7.Switchblade
8.In Tune With The Sound feat. Rahzel
9.Who Told You
10.Heavy Rotation
11.Staircase
12.Mexican
13.Dirty Beats
14.Out Of The Game
15.Centre Of The storm feat. Zack de la Rocha
16.Idi Banashapan
17.Problems
18.Play The Game
ドラムンベースの中でも一番ロックと近いところにいた彼らだから、この凶暴化した姿は嬉しいな。ロックのダイナリズムを感じることのできる作品。シンパシーを感じたのか、レイジのザック自ら共作を望んで実現した曲もあるんだけど、New Formsで見せた高速ブレークビーツやジャジーなリズムにHIP-HOP色が強く加わってかなりクレイジーなノリのアルバムに仕上がってる。歌ものは相変わらず美しいし、どんなスタイルにも融合していく彼らがドラムンベース界の頂点に立っている理由をまざまざと見せつけられる快作。
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REPLICA

1. Brown Paper Bag [Photek Remix]
2. Heroes [Origin Unknown Remix]
3. Share the Fall [Grooverider's Jeep Style Mix]
4. New Forms [Kurt's Wide Screen Version]
5. Brown Paper Bag [Nobukazu Takemura Remix]
6. Heroes [Kruder Long Loose Bossa]
7. Down [Bel-Air Remix]
8. New Forms [Roni Size Remix]
9. Western
10.Electriks
日本独自企画の"New Forms"REMIX盤。名前そのまんまなアレンジの"Western"とProdigy?って感じな"Electriks"の未発表曲2曲も収録。
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LTJ Bukem<ドラムンベース>

Journey Inwards
/<1st>
Disk 1
1. Journey Inwards
2. watercolours
3. Rhodes to Freedom
4. Our World
5. Undress Your Mind
6. Point of View
7. Viewpoint

Disk 2
1. Sunarain
2. Deserted Values
3. Inner Guidance
4. Close to the Source
5. Suspended Space
6. Unconditional Love
7. Feel What You Feel
アートコアの大御所であり、自らレーベル"Good Looking"を主宰してシーンの頂点に君臨するドラムンベース界のキングことLTJブケム。ブラック・ミュージック、ジャズ/フュージョンといった自らのルーツであるサウンドに造詣の深い彼の創り出すリズムはソウルフルでメロディアス。歌モノなんか非常にソウルを感じさせるし、インストナンバーはとにかく知的で美しい。クラブ系の音では一番好きなレーベル。
長いことレコードのリリースも止まっていて何の音沙汰もなくレーベル解散の噂も駆けめぐっていたものの、更新の全くなかったサイトもようやく復活し、さらなる飛躍を期待したいところ。ゴールディなんかも趣味?のDJ業ばかりやってて自分名義の作品をなかなか出さないけど、おなじくDJやプロデュース業に大忙しで自らの作品をまとめる時間がなかなかもてずに待ちに待たされた彼のファーストアルバムは堂々の2枚組。LOGICAL PROGRESSIONなどでもおなじみのスペイシーな曲に加え、EARTHなどでも見せる自らのルーツを示すように彼自身が大変好むフェンダーローズをフィーチャーしサンプリングだけではなくフルートやサックスなど生演奏をも用いたフュージョンやヒップホップといったブラックミュージックの影響を感じさせたりと文字通りブケム流ソウルの未来を示す名刺代わりの作品となっている。浮遊するリズムとよく言われるけど、彼のサウンドは未知なる空間へとリスナーを誘う。
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V.A<ドラムンベース>

LOGICAL PROGRESSION LEVEL1
/<1st>
CD-a
1.demons theme / LTJ Bukem
2.sonic winds / seba & lo-tek
3.music / LTJ Bukem
4.one & only / Pfm
5.bringing me down / aquarius & tayla
6.rainfall / LTJ Bukem
7.vocal tune / peshay
8.coolin' out / LTJ Bukem
9.western / pfm & mc conrad
10.horizons / LTJ Bukem

CD-b
1.equinox / cedar
2.eastern promise / intense
3.system / k.m.c.
4.cosmik / motiv one
5.presence / phd & mc conrad
6.emotionography / Big Bud
7.planetary funk alert / SEBA
8.karizma / bio-wire
9.inner worlds / artemis
10.camouflage / seba
11.orchestral jam / LTJ Bukem
ブケムがスタイルを完成させたアート・コアの傑作コンピアルバム。ドラムンベースを語る上では決してこの作品ははずせない。アートコアというのはアート志向のアンビエント系drum‘n’bassともいうべきもので、ジャングルをベースにソウルやJAZZといったエッセンスを加え洗練され進化していったもの。アートコアといえばブケム率いるGood Looking所属アーティストが総出演するこの一連のシリーズがマストアイテムとなるのではないのだろうか。Journey InwardsのようなJAZZへのアプローチとは違い宇宙空間を浮遊するかのようなコズミックサウンドともいうべきサウンドで1枚目は構成され、2枚目はフロアライクなDJスタイルのモノで、MCコンラッドの熱いMCに乗せてブケム自ら彼のレーベルのアーティスト作品をMIXし紹介している。
Good Lookingにはそれぞれ特徴のあるコンピシリーズがたくさんあってブケムのプロデュース能力の高さを示しているけど、その中でもこのシリーズこそが核となるものだと思う。深夜の闇に溶け込むように聞くべし。
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V.A<ドラムンベース>

PROGRESSION SESSIONS Vol.4/<4th>

1.systems sylence/rantoul
2.a way of life/big bud
3.soul 2000/seba/
4.view of life/moonchild/
5.the ladder/rantoul
6.rhodes to freedom/LTJ Bukem
7.butterfly/makoto
8.too high/rantoul
9.sly detector/psyne
10.darker than blue/big bud
2枚組でリリースされていたロジカルプログレッションシリーズの2枚目にあたるMIXCDで構成されたシリーズがこのPROGRESSION SESSIONS。
BUKEMが自ら手掛けるレーベル「good looking records」の所属アーティストの中から最新最強の楽曲を選曲しMIX、そしてその最高の楽曲にあわせてMC CONRADが謳いまくるというフロアの空気を存分に感じさせてくれることで人気のドラムンベース傑作コンピシリーズ第四弾。ここで注目なのが日本人ながらこの傑作コンピにはじめて楽曲が採り上げられ、以後「good looking records」の中核として世界規模のドラムンベースアーティストとして活躍していくことになるMAKOTOの存在。このアルバムからブケムに認められた才能、新鋭の日本人DJ-Makotoがフィーチャーされ始める。
BUKEMを唸らせたその才能はこのコンピでもBUKEMの楽曲と遜色のないクオリティの高さでテンションの高いコズミックソウルを響かせている。
世界の最先端である都会の夜を彩るようなコズミックでキラキラとしたアートコア系ドラムンベースを聞きたいならこのシリーズを追っていけばいい。。
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PROGRESSION SESSIONS Vol.5/<5th>

Disc 1
1.Sky Line/PARIAH [
2.Dark Matter/NU MOON
3.Miles & Miles from Marz/J-LAZE
4.Travel Star/MAKOTO & AKIRA
5.Logical/MC CONRAD
6.Close To The Source/LTJ BUKEM
7.Equanimity/INTERSPERSE
8.Chill/BIG BUD
9.Future Shock/LACARNO
10.Slyward/MAKOTO & AKIRA
11.Indian Summer/BIG BUD

Disc 2
1.Watercolours/LTJ BUKEM
2.After Hours/PARIAH
3.Sweet Changes/MAKOTO
4.Yellow River/AKIRA
5.Freedom Funk/REGEZ
6.Suspended Space/LTJ BUKEM
7.Magnetic/RANTOUL
8.Innerself/MAKOTO
9.Shara/INTENSE
10.Undress Your Mind/LTJ BUKEM
貫禄のブケムに勢いのMakotoという図式が描かれたプログレシリーズ第五弾。それぞれがMIXした2枚組で構成されているわけなんだけど、このシリーズのマンネリ化を防ぐためにもDJプレイ等で映像化して出したほうがソース的にいいのかもとか頭をよぎったけど、そんなモヤモヤも吹き飛ばすDisc 2のMakotoのプレイがテンション高くて最高!名実共にドラムン界の最先端で活躍する日本人の姿を見るのはかなり感動する。
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V.A<クロスオーヴァー>

EARTH vol.1&2/<1st,2nd>

vol.1
1. The Rhyme Goes On/Poets Of Thought
2. Traveling/Appaloosa
3. Faith/Subject 13
4. Above and Beyond/PHD & The Funky Tec
5. Samba With JC/Poets Of Thought
6. Revival/Blame
7. Do What You Gotta Do/Pablo
8. Jamming the Session/Poets Of Thought
9. Moodswings/LTJ Bukem
10. Tokyo Dawn/Doc Scott

vol.2
1. Fictions/Rollercone
2. Cosmic Interlude/LTJ Bukem
3. Artificial Life/Odyssey
4. J-Walkin'/Blame
5. Silver Dawn/Artemis
6. Flashback/Intense
7. Adrift On Deep Water/Blu Mar Ten
8. Senses/DJ Addiction
9. Mindgames/DJ Crystl
Logical Progressionのもつ宇宙的なイメージと合わせたんだとは思うけど、EARTHとはイマジネーションの膨らみやすいうまいタイトルをつけたもの。ドラムンベースの括りとは離れて、アーティストが様々なアイデアを元に創造した地球上のありとあらゆるサウンドを凝縮し発表しようというスタイルのGOOD LOOKING謹製コンピアルバム。フロアベースのPROGRESSION SESSIONSシリーズとは対照的にダウンビートの曲が中心なので家の中で聴くテクノとして最適なシリーズ。vol.1ではまだシリーズとしての方向性が明確には音として示されてはいないけど、EARTH vol.2からスタイルが徐々に明確に。ソウルの未来がここにはある。
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EARTH vol.3/<3rd>

1.constellation/LTJ BUKEM featuring DRS
2.stargazing/tayla
3.jammin' in my head/intense & molly duncan
4.con-quest/words 2 B heard meets ad-ill
5.distorted reality/bjorn
6.nature's way/longers & forces of nature
7.deitant space/big bud
8.first light/artemis
9.latitude/blame
10.submerge/odyssey
先鋭的なドラムンやソウルによって宇宙を表したLOGICAL PROGRESSION、PROGRESSION SESSIONSと対比するかのように存在するGOOD LOOKINGのもう一つの母なる顔、EARTHシリーズ。Club Jazz、いまでこそクロスオーヴァーの代名詞としてFuture Jazzが大フィーチャーされているけど、ブケムはこの時点でドラムンベースのスタイルにこだわることなくそのサウンドの拡張性に注目し表現していた。グッド・ルッキンお得意のコズミックなものからヒップホップをも取り込みフューチャリスティックなジャジーテイストに溢れたとても心地よいサウンドが満載。スタイルが徐々に現れ始めていたvol.2を経てここからEARTHという世に数あるコンピアルバムの中でも最高の尊敬と賞賛を得ることになる音楽、スタイルが完全に確立したといってもいい。
彼のインタビューを読んでると、シーンのリーダーである自覚や音楽的野心などカリスマ的な魅力がひしひしと伝わってくるけど、彼のプロデュース能力はほんと凄い。
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V.A<2STEP>

Real 2 Step
/<1st>
1.Jolynn Murray "Wrapped Up (Zed Bias Vocal Lick)"
2.Lynden David Hall "Sleeping With Victor (Marvel & Ely's Southside Mix)"
3.Lovestation "Teardrops (Ramsey and Fen Remix)"
4.Lonyo , Comme Ci Comme Ca "Summer Of Love (feat. MC ONYX Stone)"
5.Nickey Prince "Strong Enough To Survive (Nu Design Remix)"
6.Damage "Ghetto Romance (Y-Tribe mix)"
7.Phuturistix "Blind Faith"
8.G-Men "On My Mind"
9.N'n'G feat. Rose Windross & Creed "Liferide"
10.Sunship "Try Me Out (Vocal Mix)"
11.bird "GAME (MJ Cole Remix) Instrumental"
12.Mondo Grosso "LIFE (M.G. 2.7 Stepped Main Mix) Instrumental"
日本のクラブシーンでは顔的存在のMondo Grosso、大沢氏監修のめちゃくちゃおしゃれな曲満載のコンピアルバム。2STEP入門に最適とされているシリーズで歌モノが多いから非常に聴きやすい。m-floの"COME AGAIN"も2STEPを導入しておしゃれな音に仕上がっていたけど、やたら複雑なリズムなので非常につかみづらい音でもある。一般的には4つ打ちが特徴のUK GARAGE(HOUSE)に、ドラムンベースやR&Bを取り入れてその特徴である4つ打ちを取っ払ってリズムを自由度の高いモノにしたものとされているけど、R&B色の強い歌モノ中心のドラムンベースと考えていいんじゃないかな。ドラムンベースと同じようにいくつか細分されててタイトだったりハードだったりするのもあるみたいだけど、しっかり聞き込まなきゃドラムンベースとの棲み分けがよくわかんないなー。
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Real 2 Step vol.2/<2nd>

1."Life feat. bird [R2S Remix]" / Mondo Grosso
2."All Good ? [MJ Cole Remix]" / De La Soul feat. Chaka Khan
3."Mermaid 3000 [Wideboys Full Vocal Remix]" / bird
4."Something's Got Me Started [Wideboys Dub]" / The Wideboys feat. Rusty
5."138 Trek" / DJ Zinc
6."True Step Tonight [12" Original]" / True Steppers feat. Brian Harvey & Donell Jones
7."Your Mind, Your Body, Your Soul [MJ Cole Remix]" / Leee John
8."With My Best Friend" / Berry Black
9."Free [ELM Vocal]" / Sutra
10."Messin Around [Wideboys Mix]" / Once Waz Nice
11."Oh No (Sentimental Things) [Oxide Remix]" / So Solid Crew
12."Computa Luv feat. Celetia and Kappa Da Chino" / Y-Tribe
13."Kinda Funky" / Jammin
大沢氏監修、いろいろな2STEPのスタイルが取り入れられたシリーズ第二弾。2Stepの名曲として海外でも知られる"Life"などbirdを擁した氏自身の作品も収録し、クオリティもにアップ。 2STEP入門にはマストかも知れない。貴基本的にR&Bな2Stepは歌モノが多いので歌の方に意識がつられちゃいがちだけど、 Drum 'n' Bassと同じでリズムのパターンがわかってくるとなかなか楽しい。 #6は気持ちよすぎ
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V.A<2STEP>

This is 2 Step vol.2/<2nd>

1Into You (ORIGINAL RADIO EDIT) - ROMINA JOHNSON
2.Sunshine Lover (UPFRONT MIX) - FRANCIS JAMES & DJ FACE feat. FAHAN
3.Freak Like Me (WIDEBOYS VOCAL REMIX) - TRU FAITH & DUB CONSPIRACY
4.All My Love (REMIX) - ANTHILL MOB
5.How I Feel (BAD ASS DISCO MIX) - RED OR DRED
6. Rainbow Country (VOCAL MIX) - SHIJI feat. ZAGU ZARR
7.My Life - J.J. LOUIS & SOVEREIGN
8.Inside (REMIX) - DIGITAL GROOVERS feat. MC LEE
9.Life Is What You Make It (ORIGINAL) - ZED BIAS feat. JHAY PALMER
10.Sorry (I Didn't Know) (ORIGINAL MIX) - MANSTA BOY feat. DENZIE
11.It's My Life (VOCAL MIX) - TJ CASES AND THE CUT&PLAY FAMILY
12.Feel My Love (DUB-YOU-LIKE) - MATT JAM LAMONT PRESENTS THE JAM EXPERIENCE
13.Serious Thing (BAFFLED VOCAL MIX) - MARLENE QUEST
14.Girls Like Us (ORIGINAL) - B15 PROJECT feat. CRISSY D & LADY G
15.Back Together Again (K-WARREN REMIX) - MAXI PRIEST & ELISHA LA'VERNE
16.Buttercup (ORIGINAL) - ZED BIAS & HYPA HYPER
17.Be My Lover (KARL TUFF ENUFF BROWN VOCAL MIX) - WICKED WARRIORS
18.You Don't Know (MR.JONES REMIX) - MALICIOUS feat. KENNY THOMAS


This is 2 Step vol.3/<3rd>

1 Back Up Back Up Back UP - .Wookie
2.Boom Selection(Original Vocal Mix) - Genius Cru
3.Girls Gotta Have Some Fun(Headtop MixVocal 1) - Veronica
4.Space Rider(MJ Cole Vocal Mix) - Shaun Escoffery
5.he Lover In You(The B-15 Project Main Vocal Mix) - ajapai
6.Prism(Sunship Vocal) - m-flo
7.Suger N Spice - The Beatfreaks feat. Michelle Thereze
8.You Used To Hold Me So Tight(Kartic 2step Mix) - Maxine Braham
9.So Very Hot(Double R2-Step Mix) - Elisha La'Verne
10.Baby Mother - 3 Play
11.In Love With Ya Girl - Pretty Boy Entertainments, Lee-O feat. Ginja
12.THe Vibe (Monsta Boy Remix) - G:UK
13.What 2 Do(Full Vocal Mix) - Ebon-E
14.Got To Move On - Kriminal Gangsta feat. Shena
15.Love Custard 2001(Original Revamp) - Pretty Boy Entertainment
16.Buttas (Sunship Vocal Mix) Pretty Boy Entertainment
17.Enough Is Enough(Soul On Soul Mix) - Dennis Taylor
2STEPのヒット曲ばかりを集めたお手軽コンピ集。ドラムンベースもいまだ健在だし、おしゃれなイメージだけが先行して音楽的な可能性が未知数なんだけど、うすっぺらい音っていうのはあながち否定できないかも。1stのはそんな感じだった。音楽って聞き流して聞くもんじゃないし、BGMがつくりたかったらアーティストを名乗る資格もないと思うし。2ndのは特にR&B色の強い楽曲が揃ってて聞いてて気持ちがいい。3rdもまたブラック調の違ったテイストになっているけど、文字通り時間と共に2STEPのスタイルも変化してるんだろうね。2nd、3rdは2STEPの雰囲気を掴むのにもってこいだと思う。
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HARDFLOOR<ハウス>

TB RESUSCITATION
/<1st>
1.LOST IN THE SILVER BOX
2.TRANCESCRIPT
3.TEEBEESTROICA
4.INTO THE NATURE
5.BRACHALDE RONTZDRATE
6.ACPERIENCE 1
7.DRUGOVERLOAD
8.AM-TRIP
9.ACPERIENCE 5
テクノのバイブルとも言われるアシッド・ハウスの傑作アルバム。テクノがダンスミュージックと同義だとしたらこんなにピュアなアルバムもないかも。単純に繰り返されるリズムと少ない音数でしかないサウンドなのに聞いていると自然と体が動き出す。アルバムタイトルがTBの逆襲と名付けられたように、このアルバムで大フィーチャーされてるアシッド・ハウスの音色を特徴づけるベース・マシーンTB-303のサウンドは必聴。神話性を感じさせるアルバム。
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Orbital<ハウス>

Orbital 2/<2nd>

1.Time Becomes
2.Planet of the Shapes
3.Lush 3-1
4.Lush 3-2
5.Impact(The Earth Is Burning)
6.Remind
7.Walk Now...
8.Monday
9.Halcyon+On+On
10.Input Out
便宜上、邦題で"Orbital 2"とついてはいるものの、実際はタイトル名がない為に通称"Brown"と呼ばれ、テクノ界屈指の傑作アルバムとされる作品。綺麗系テクノの代表作と聞いていたからアンビエント的なものを想像してたけど、完璧なダンス系4つ打ちハウスだった。Halcyon+On+Onはたしかにディープな名曲。本国UKではUNDERWORLD、PRODIGY、CHEMICAL BROTHERSと並んでテクノ四天王と呼ばれているとか。
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The Altogether/<6th>

1.Tension
2.Funny Break ( One Is Enough )
3.Oi !
4.Pay Per View
5.Tootled
6.Last Thing
7.Doctor ?
8.Shadows
9.Waving Not Drowing
10.Illuminate
11.Meltdown
12.Funny Break (One Is Enough) Beelzbeat
爆音で聴くとかなり楽しいアルバム。ハウスって踊るための音楽だけど、めちゃくちゃ弾けてる。本来の彼らの持つ音の路線とは違うので賛否両論みたいだけど、ビッグ・ビート的ブレイクビーツ炸裂のロックでポップで美しいこのアルバムは万人受けするはず。
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ENIGMA<アンビエント>

MCMXC a.D.
/<1st>
1. Voice Of Enigma
2. Sadeness/Find Love/Sadeness(Reprise)
3. Callas Went Away
4. Mea Culpa
5. Voice & The Snake
6. Knocking On Forbidden Doors
7. Way To Eternity/Hallelujah/Rivers Of Belief
恐ろしいまでの衝撃を受ける作品というのがあるもので、4heroの2Pagesなんかは芸術の域にまで達したかのようなあまりの洗練された音に、今まで聞いてきた音楽を総決算して新たに自分の音楽史を書き直さなければと本気で思わされた。その衝撃に匹敵するアルバムがこのエニグマの1stなわけなんだけど、グレゴリオ聖歌とハウスの融合という背徳とエロスの香りに、世界中のリスナーはドラッグに似た宗教的な快楽と興奮を感じたんだと思う。こんな感覚味わったことなかったし、キリスト教徒であったらもっと受けるインパクトが強かったはず。クラブでもてはやされてるクロスオーバーというキーワードがあるけど、この作品では宗教音楽とハウスのクロスオーバーという前代未聞の新たな創造によって世界中に計り知れないインパクトを与え今なお影響を持ち続けている。エニグマというプロジェクト名が示すとおり、断片的な情報しかなく謎に満ちた存在であるわけだけど、ベールに隠された神への賞賛とも違うグレーな宗教歌にいつまでも魅惑されたい。
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the cross of changes/<2nd>

1. Second Chapter
2. The Eyes of Truth
3. Return to Innocence
4. I Love You, I'll Kill You
5. Silent Warrior
6. The Dream of the Dolphin
7. Age of Loneliness
8. Out from the Deep
9. The Cross of Changes
なんか違うような気もするんだけど、彼らがヒーリングミュージックと呼ばれる所以となったのはこのアルバムからかな。マイケル・クレトゥのプロジェクトであることが徐々に明らかになり、サウンドもポップでトライバル的なものとなって前作のようなグレゴリオ聖歌といった宗教色は身を潜め、唯一無二なサウンドとは違って民族音楽・楽器がフィーチャーされたワールドミュージックとも呼ぶべきサウンドへと変化した。個人的に前作の妖しいエロスな部分が好きだったのでワールドミュージック的な路線をとったのは歴史的名曲"Return to Innocence"が生み出されたとはいえかなり残念。サンプリング音楽はネタ元次第で性質が変わってしまうからしょうがないんだけど、"Return to Innocence"のあの特徴的なボイスである台湾先住民の長老の歌声を無断で使用したために訴訟沙汰になるというサンプリングミュージックならではの問題も引き起こした。
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Le Roi Est Mort, Vive Le Roi!/<3rd>

1.Le Roi Est Mort,Vine Le Roi!
2.Morphing Thru Time
3.Third Of Its Kind
4.Beyond The Invisible
5.Why?...
6.Shadows In Silence
7.The Child In Us
8.T.N.T For The Brain
9.Almost Full Moon
10.The Roundabout
11.Prism Of Life
12.Odyssey Of The Mind
ワールドミュージック的だった前作とはうってかわって暗く重いレクイエムのような作品。終末思想に基いて作られたとのことだけど、夜に瞑想するようなエニグマの作品の中でも特に日常生活には合わない音なのでかなり聞く場所選びそう
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SCREEN BEHIND THE MIRROR/<4th>

1.The Gate
2.Push the Limits
3.Gravity of Love
4.Smell of Desire
5.Modern Crusaders
6.Traces (Light and Weight)
7.The Screen Behind the Mirror
8.Endless Quest
9.Camera Obscura
10.Between Min & Heart
11.Silence Must Be Heard
2nd、3rdの流れを踏襲しつつも1stに近い感触の作品で、ヒーリングと呼ばれる類の音楽にはなっていない。#6がよく深夜のNHKで流れていたけど、その印象もあってか自分の中で水のイメージが強い作品。ただ、ボーカルモノも含めてEnigmaというにはわかりやすすぎる作品になっちゃってるかも。今回、主にサンプリングされたのは近代クラシックとも言うべき"Carmina Burana" 中でもO Fortunaは有名なので一度は耳にしたことがあるはず。ワールドミュージックへと変化した2nd以外は1stのあまりの衝撃からその呪縛がなかなか解けないでいるけど、エニグマの作品というものが現代のクラシックともいうべき交響曲形式のものならそれも仕方ないのかね。まさに終わりなき旅なのかも。PVが収録されたDVD「Remember the Future」では曲のイメージを損なうことなく映像化されているので必見!
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System F<ダッチ・トランス>

OUT OF THE BLUE
/<1st>
1. Lost in Motion
2. Indian Summer
3.Out of The Blue
4. Elevate
5. Insolation
6. Cry
7. Needlejuice
8. Soul on Soul
9. Exhale
10. Solstice
11. Mode Confusion
12.The Game
13.Cry Unplugged
すぐに廃れると思っていたジャンルだったけど、細分化していまだ増殖し続けている。トランスっていうのは恍惚という文字が表すとおりユーロビートに似たひたすらアッパーな曲調を指すもので、そのスタイルを築いたのがこのSystemF。収録されているのはショートバージョンだけど、トランスを代表するアンセムともなった"out of the blue"は気持ちよすぎる名曲。トランスなんて家で聞くもんじゃないし、ひたすらアッパーな曲調だけだと一枚を通して聴くのはつらそうだけど、このアルバムには歌モノやメローな曲もところどころに散りばめられていてバランスがすごくいい。蒼いイメージで統一されたかのような煌めきのある楽曲の数々は個人的にはRobert Milesの再来を感じさせた。ラストの"CRY"アコースティックバージョンがニクイ演出。ジャケといいとても美しいアルバム。
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Vincent De Moor<ダッチ・トランス>

未来世紀ムーア
/<2nd>
Disc1
1 Worlds Of Doubt 暗影の惑星
2 Shamu 偵察兵
3 Arena Of Olympia 戦場
4 Olympia 戦い
5 Between 2 Fires 敵の砲火を受けて
6 I Know Your Dreams 願い
7 Main Distance To The Sun 栄光を手に入れるまで
8 Feelin On 突撃/突入/突破
9 Carte Blanche 反撃の切り札
10 Human Mistery 人間の神秘
11 Eternity 永遠
12 United 4 Ever 永遠にひとつ
13 Lover Lady 愛する人
14 Fin De Musique 終楽章

Disc2
1. Flowtation(Radio mix:アンディ・カトー)
2. Carte Blanche(Original mix)(ヴェラコーチャ)
3. Fly Away(Original vocal mix)
4. Eternity(Full Vocal radio edit)
5. Flagpoint(ショート・ヴァージョン)
6. Between 2 fires(Armin’s Rising Star Vocal remix:アーミン・ヴァン・ビュウラン)
7. Green Heaven
8. Shadowdrummer
9. Orion City(Moonman’s Drift mix:フェリー・コーステン)
10. Sunflower
11. Flowtation(DJ SHINKAWA remix)
ユーロトランスのスタイルを形作り、ダッチトランスの最重要人物でもあるヴィンセント・デ・ムーアの2nd。 トランスというジャンルを知りたい方には特におすすめの作品で、トランス史に残る名曲揃いのベスト盤的な内容のDisc2の方は特に必聴!彼がなぜ最重要人物なのかおのずと答えが見つかるはず。 Disc1の方も大名曲「Carte Blanche」が収録されるなど超強力。ダフトパンクもやっていたけど、ストーリー仕立てのコンセプトアルバムとなっている。「Fly Away」「Carte Blanche」「Flowtation」「Eternity」はトランス界のアンセム
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V.A.<トランス>

Cyber Trance

1. Out Of The Blue/System F
2. Carte Blanche/Veracocha
3. L'esperanza/Airscape
4. Fly Away/Vincent de Moor
5. We Are Alive/Paul van Dyk
6. Touch Me/Rising Star
7. Merry Christmas Mr. Lawlence/Watergate
8. Gouryella/Gouryella
9. Everytime You Need Me/Fragma
10. Airwave/Bank 1
11. Communication/Armin
12. Sandstorm/Darude
13. Sweet Release/Trouser Enthusiasts
14. The Vision/Mario Piu'
15. Warrior/Warrior
16. Superstring/Cygnus X
17. It's My Turn/Angelic
18. The Beauty Of Silence/Svenson&Gielen
19. Into My Brain/Mario Lopez
20. Tenshi/Gouryella
System F、Gouryella、Paul van Dyk、Arminといったビッグネーム達によるトランスの代表的な曲がほぼ完璧に網羅されているのでトランスを知るにはもってこいのベスト的な一枚。
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Daft Punk<フレンチハウス>

HOMEWORK/<1st>
1. DAFTENDIREKT
2. WDPK 8
3. 7 FMBRevolution
4. Da Funk
5. Pheonix
6. Fresh
7. Around The World
8. Rollin’ & Scratchin’
9. Teachers
10. Hi Fidelity
11. Rock’N Roll
12. Oh Yeah
13. Burnin
14. Indo Silver Club
15. Alive
16. Funk Ad
フランスのケミカルとか言われているけど、なんかぼーっと聞いていると、これってファットボーイスリムだったっけ?って思っちゃうくらいポップでファンキーなビックビート。フランスのユニットというのが個人的に目新しいけど、ディスコの言葉の起源も元をたどればフランス語のディスコティークからきているんだとか。小洒落た感じの音ではなくどこか人間味のある電子サウンドでクラブよりもディスコを意識させてくれる。ハウスってディスコサウンドの延長上にあるけど、21世紀のダンスミュージックはフランス勢が台頭してくるんだろうか。
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Discovery/<2nd>

1. One More Time
2. Aerodynamic
3. Digital Love
4. Harder, Better, Faster, Stronger
5. Crescendolls
6. Nightvision
7. Superheroes
8. High Life
9. Something About Us
10. Voyager
11. Veridis Quo
12. Short Circuit
13. Face To Face
14. Too Long
21世紀最強のダンスクラシックとなるであろう"One More Time"を収録したテクノポップの良作。vaioのCMにも使われ、邦楽しか聞かない層にもアピールしポピュラリティーを獲得。ヴォコーダーが醸し出す声ともサウンドともつかない心地よいリズムにどこかぬくもりを感じるかのような温かくレトロなサウンドと、子供時代に誰もが観ていたであろう松本零士氏のアートワークが組み合わさったアナログ感が受けお茶の間にまで人気に。
苦悩の時代といわれた90年代とは対照的な80年代を彷彿とさせるフィルターディスコ系のノリのいいサウンドはわかりやすすぎるほどキャッチーながら、テクノ系でここまで温度感を持ったポップなものを作れるのはある意味凄い。フランスから出てきたというのもなにげに意味不明。ちなみにまだストーリーは続くみたいだけど、#1〜#4までは連作のPVとなってるので必見(のちに全曲映像が連作でつけられ、インターステラ 5555としてカンヌで発表された。WOWOWなんかでもなんどとなく放送されたけど、PVの歴史に確実に足跡を残すであろう、日本のクリエーターが制作したこの音と映像のタイミングが驚異的に一体化し絡み合った傑作を一度は感動をもって観てほしい)。ちなみにイギリスなんかだと日本の漫画、アニメは相当知られてるらしくて、イタリア、フランスでもドラゴンボール、北斗の拳、シティハンターなんかはTVで放送してるんだとか。アニメ=エロと思われてなくもないらしいけど、意外なネタで欧米人と話が合うことあるのかもね。
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Massive Attack<トリップ・ホップ>

Blue Lines/<1st>

1.Safe From Harm
2.One Love
3.Blue Lines
4.Be Thankful For What You've Got
5.Five Man Army
6.Unfinished Sympathy
7.Daydreaming
8.Lately
9.Hymn Of The Big Wheel
気だるい雰囲気の踊れないHip-Hopと呼ばれるトリップ・ホップのリファレンスとも言うべき傑作。UKクラブ界でカリスマ的なリスペクトを受ける理由は91年という時代にすでに今の時代に通じるようなジャンルレスのクロスオーバー的サウンドを確立してしまったことにあると思う。ヨーロッパ特有の芸術的に色づけされたUK産Hip-Hopにレゲエをルーツにもつダブの要素が加わることでかつてない暗く美しい音響世界を生み出し、そこにソウルの要素が加わることでテクノという枠では収まらない芸術作品を作り出した。ゲストボーカルを多数招き作られたこの作品は彼らの作品の中でも聞きやすいし、そのよさがわかりやすいという点でこの作品を彼らの最高傑作とする声が多い。
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Protection/<2nd>

1. Protection
2. Karmacoma
3. Three
4. Weather Storm
5. Spying Glass
6. Better Things
7. Eurochild
8. Sly
9. Heat Miser
10.Light My Fire (Live)
テクノ全盛のイマではなく、ブリットポップが巷を騒がせていた94年の時点でこんなにもクールな音楽をやっていたというのが純粋にリスペクトできる大御所ユニット。彼らはブリストルにいたDJ集団ワイルド・バンチを母体とし、解散後にグディ・G、マッシュルーム、3-Dを中心としてアートとしての音楽制作を目指すユニット、マッシヴ・アタックを結成する。彼らの音はヒップ・ホップをベースにテクノとダブの影響を反映したサウンド、トリップ・ホップと呼ばれ、特にダブが醸し出す気だるい緩んだ空気感が特徴。女の子とまったりしてるときに聞くとハマるタイプの踊れないクラブミュージックかな。ゲストヴォーカルにエブリシング・バット・ザ・ガールのトレイシーソーンが参加し、トリッキーなど個性的なVoiceが彼らの音と融合しあって豊穣で艶のあるダークな空間を作り出す。
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Mezzanine/<3rd>

1. Angel
2. Risingson
3. Teardrop
4. Inertia Creeps
5. Exchange
6. Dissolved Girl
7. Man Next Door
8. Black Milk
9. Mezzanine
10.Group Four
11. Exchange
サンプリングベースの音づくりからギターなどの生楽器を加え、バンドとしての音づくりに変化してそのサウンドに厚みを増した3rd。この作品が彼らの最高傑作とされているけど、自分的には2ndの方が好みかな。アート志向のアーティストってアンダーワールドを見ても内に向かう傾向があるけど、このアルバムもかなり陰鬱なダークさで満ちている。マッシュルームはこのアルバムを最後に脱退。
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No Protection

1.Radiation Ruling The Nation-protection
2.Bumper Ball Dub-karmacoma
3.Trinity Dub-three
4.Cool Monsoon-weather storm
5.Eternal Feedback-sly
6.Moving Dub-better things
7.I Spy-spying glass
8.Backward Sucking-heat miser
UKダブ界のドンと目されているというMad Professor氏によるmassiveの2nd、ProtectionのRemix。ダブはレゲエのMIXワークから派生したもので、オーヴァーダビングといったレコーディング・テクニックのことを指すとか。音を幾重にも重ねていくことでかなりディープな音響世界を作りだしていくわけなんだけど、このアルバムもさらに突き進んだディープな世界観を作りだしている。
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Portishead<トリップ・ホップ>

Dummy/<1st>

1. Mysterons
2. Sour Times
3. Strangers
4. It Could Be Sweet
5. Wandering Star
6. It's A Fire
7. Numb
8. Roads
9. Pedestal
10. Biscuit
11. Glory Box
たしかに冒頭からしてツインピークスでかかってそうな退廃的で異世界な音。2曲目なんてサイレントヒルを喚起させるし、ビジュアルを持ったサウンドは独特の世界観を形成している。サイレントヒルのあの暗闇に覆い尽くされたざらついた感覚が表現として的確かも。マッシブと同じブリストル出身ということもあってマッシブのProtection、トリッキーのMaxinquayeとともにトリップ・ホップ3種の神器と称される作品。トリッキーはアクが強いので、マッシブから聞いていってこのアルバムに行くのがいいのかも。漂うようなVo.ベスの歌声はトレイシー・ソーンと双璧をなすくらい暗く美しい。
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Tricky<トリップ・ホップ>

Maxinquaye/<1st>

1. Overcome
2. Ponderosa
3. Black Steel
4. Hell Is Around the Corner
5. Pumpkin
6. Aftermath
7. Abbaon Fat Track
8. Brand New You're Retro
9. Suffocated Love
10. You Don't
11. Strugglin'
12. Feed Me
ワイルド・バンチ、マッシブアタックでの活動を経て出された1st。Massive Attackが道を開いた後に、同じブリストル出身であるportisheadのdummyとシーンを印象づける決定打となったこの陰鬱なアルバムが続いたことでTriphopは一躍メインストームとしてその存在を知らしめることとなった。ダブの影響が非常に強く、真夜中の漆黒の闇におぼろげに浮かび上がる海の中へと体を沈めているような感じの浮遊感で、そこにMassive Attackに感じるような美しさはない。ひたすら呪術的な音。
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BlowBack/<5th>

1. Excess
2. Evolution Revolution Love
3. Over Me
4. Girls
5. You Don't Wanna
6. #1 Da Woman
7. Your Name
8. Diss Never(Dig Up We History)
9. Bury The Evidence
10. Something In The Way
11. Five Days
12. Give It To 'Em
13. A Song For Yukiko
14. Evolution Revolution Love [MaronMaddog Remix] Featuring Ed Kowal Czyk
15. The Hawk Is Coming Featuring Hawkman
聞きやすいって言葉はトリッキーにあるはずないんだけど、闇からの帰還を示すかのようにやたらテンションの高いポップなアルバムに仕上がっている。コラボ相手にもアラニス、レッチリ、シンディ・ローパーという豪華な布陣を擁して幅広い音楽性を持たせた一枚.。ダブといえばレゲエの影響が強いのは当たり前で、このアルバムでもレゲエ色が強いのはその名残ともいえなくもないけど、特にロック的衝動を感じさせてくれるハイライト的な#1 Da Womanなんてレッチリに乗っ取られた感もするけど、脱Triphopを顕著に示すナンバーと言えるんじゃないかな。
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Aphex Twin<アンビエント>

Selected Ambient Works 85-92
/<1st>
1. Xtal
2. Tha
3.Ageispolis
4. I
5.Green Calx
6. Heliosphan
7. We Are The Music Makers
8. Schottkey 7th Path
9. Ptolemy
10. Hedphelym
11. Delphium
12.Actium
聴く人の音楽観を180度変えてしまう音。歴史的名盤というものがごく希にこの世には存在する。そんな作品がこの「Selected Ambient Works 85-92」
オープニングである「Xtal」を聴いたときの衝撃はいまでも忘れられない。音楽が好きで良かった。ロックしか知らなかった自分にとっての初めてのテクノ体験の衝撃。
およそ太陽の光が似つかわしくないそのサウンドは意識を深海の奥深くへと潜らせてゆく・・
エイフェックス・ツインはリチャード・D・ジェイムスによるソロユニットで、NINのトレント・レズナーと並ぶほどの鬼才。ジャケット等で示しているように相当アブナイ人とか言われてるけど、この精神を刺激する、ある意味サイケな素晴らしき音像世界はそんな彼だからこそ作れたのでは。"Xtal"にはきっと意識が覚醒されるはず。テクノと聞くと拒否反応をを示してしまっていた自分がこのアルバムを好きになれたのも彼の並はずれた才能ゆえだろうし、ロック誌にもたびたび名前が登場してくるあたりは彼が音楽界にいかに影響力を示しているかを物語っていると思う。美しさと変態性を兼ね備えたテクノ史上に残る大傑作。オアシスの歌で”レボリューション フロム マイベッド〜”という詩があったけど、まさに彼は自分の部屋にあるチープな機材で録り溜めた音源のみで音楽界に革命を起こしてしまった。
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...I care because you do
/<3rd>
1.Acrod Avid Jam Shred
2.Woxen Pith,The
3.Wax The Nip
4.Icct Hedral (edit)
5.Ventolin (video version)
6.Come On You Slags!
7.Start As You Mean To Go On
8.Wet Tip Hen Ax
9.Mookid
10.Alberto Balsalm
11.Cow Cud Is A Twin
12.Next Heap With
テクノ界のモーツアルトと称される所以が一番わかりやすく出ているアルバムじゃないかな。静かで美しいメロデイにのせたアンビエントテクノ。 でも、彼の場合は歪んだ奇妙な美しさとして個性を発揮する。
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Richard D.James Album
/<4th>
1. 4
2.Cornish Acid
3.Peek 824545201
4.FingerbibI
5.Corn Mouth
6.To Cure A Weakling Child
7.Goon Gumpos
8.Yellow Cal X
9.Girl/Boy Song
10.Log N Rock Witch
11.Milkman
12.Inkey $
13.Girl/Boy (18 Pound Snore Rush Mix)
14. Beetles
15. Girl/Boy (Redruth Mix)
幼くして亡くなった兄に捧げられたというアルバム。友人達の影響によってドラムンベース風な味付けがなされ、名曲”Girl/Boy Song” ではテクノでこんなにも哀愁をおびた曲が作れるのかと正直驚かされる。個人的には”Selected Ambient Works 85-92”が一番好きなんだけど、このアルバムが彼の最高傑作との声も多し。
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Classics

1.Digeridoo
2.Flaphead
3.Phloam
4.Isoprpanol
5.Polynomial-C
6.Tamphex
7.Phlange Phase
8.Dodeccaheedron
9.Analogue Bubblebath I
10.Metasparstic
11.We Have Arrived (Aphex Twin Qqt Mix)
12.We Have Arrived (Aphex Twin Ttq Mix)
13.Digeridoo (Live In Cornwall 1990)
デビュー時に契約したR&S時代の作品をまとめた企画盤。Jamiroquaiでもおなじみの楽器Digeridooをサンプリングしたデビュー作"Digeridoo"収録。音はもうあのAphex独特の叙情派ビートやノイズ炸裂で初期作品を集めたものということもあって彼の実験精神が顕著に感じられる秀作。機材はチープであっても彼の場合は有り余る想像力と音に対する飽くなき実験精神によってすべてを乗り越えてしまった。
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51/13.APHEX*SINGLES COLLECTION

1. ON
2.PANCAKE LIZARD
3.Ventolin(Crowsmangegus Mix Edit)
4.Ventolin(Cylob Mix)
5.Donkey Rhubarb
6.Ventolin(Deep Gong Mix)
7.73 Yips
8.Icct Hedral(Philip Glass Orchestration)
9.Ventolin(Marazavose Mix Edit)
10.Ventolin(Asthma Beats Mix)
11.Ventolin(Carharrack Mix)
12.Respect List
Respect Listってどんな機材使ってあの声出してるんだろ。LainとかでもおなじみのVoiceだしすんごく気になる。とかなり前に書いたんだけど、Macの標準機能でつくれることがようやく判明。Winでもソフトを入れれば同じことできるけど、こんなので曲を作るとはつくづく実験精神に溢れた男なんだと身をもって体験させられた。このアルバムは日本企画盤なわけだけど、WARPからリリースされた日本未発表の3枚のシングル"On","Ventolin","Donkey Rhubarb"から選曲されたもので感じとしてはSelected Ambient Works 85-92に似てるかな。彼らしいポップでノイズな奇妙なクレイジーさに満ち溢れている。 Onは彼らしい美しいアンビエントの名曲で必聴。VentolinのRemixである#9はバカクレイジーな一曲。
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Squarepusher<ドラムンベース>


FEED ME WEIRD THINGS/<1st>
1. SQUAREPUSHER THEME
2. TUNDRA
3. THE SWIFTY
4. DIMOTANE CO
5. SMEDLEY'S MELODY
6. WINDSCALE 2
7. NORTH CIRCULAR
8. GOODNIGHT JADE
9. THEME FROM ERNEST BORGNINE
10.U.F.O.'S OVER LEYTONSTONE
11.KODACK
12.FUTURE GIBBON
13.Theme From Goodbye Renaldo
14.Deep Fried Pizza
クレイジーな才気でDrum'n'Bass界では異端ながら、エース的存在のトム・ジェンキンソンによるプロジェクト。ドリルンベースと表現されるように「マジかよ?」と思わずニヤついてしまいそうなとにかく早いスネアが特徴で、その打ち込みもバカテクな人力で緻密に計算されたもの。ジャコパスと比較されることも多い凄腕のベースも本人の生演奏と、Drum'n'Bassでもまだ珍しかったテクノ(ブレイクビーツ)と生楽器を理想的に融合させた漢として注目を集める。ジャズと打ち込み音楽って水と油みたいな存在でお互い反目し合ったりするけど、確かな技術力に裏打ちされた彼の革新性溢れるその音はJAZZ誌でも注目されたほど。ロック、打ち込み音楽が大嫌いでJAZZばかり聴いて育った少年が出会ってしまったテクノの持つ革新性というマジック。アンビエント、ドラムン、そして、ジャズベーシストを目指してただけあってかなり本格的なフージョン、ジャジーテイストの楽曲満載なめちゃくちゃクールな一枚。エイフェックス・ツインの盟友らしく彼を彷彿とさせる#9のような楽曲も嬉しい。Drum'n'Bass好きじゃなくても胸を熱くするであろう名刺代わりの名曲、"SQUAREPUSHER THEME"に酔いしれる。
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Hard Normal Daddy/<2nd>

1. Coopers World
2. Beep Street
3. Rustic Raver
4. Anirog D9
5. Chin Hippy
6. Papalon
7. Es Boogie
8. Fat Controller
9. Vid Acid
10. Male Pill Part 13
11. Rat Ps And Qs
12. Rebus
イントロで鳴らされる燃えよドラゴンでするりとこちらのはやる気持ちをかわされるものの、狂気の天才という表現がピッタリなほど異様なテンションの高さでのめり込む彼の代表作。彼の音を誰かに聞かれて差し出すとしたらこのアルバムになるんじゃないかな?Beep Streetなんて脳にガツン!とくるけど、ロック的な攻撃性を持つビートに合わせて、彼の手によるベースがジャズのリズムと組合わさり新しい音楽を創り出す。テクノ、JAZZ、ロックの未来を表す先鋭的な音がここにはある。
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Music Is Rotted One Note/<3rd>

1. Chunk-S
2. Don't Go Plastic
3. Dust Switch
4. Curve 1
5. 137(Rinse)
6. Parallelogram Bin
7. Circular Flexing
8. Ill Descent
9. My Sound
10. Drunken Style
11. Theme From Vertical Hold
12. Ruin
13. Shin Triad
14. Step 1
15. Last Ap Roach
打ち込みを一切排除してすべてのパートを自分で演奏し完成させた異色作。本人曰く、一つのスタイルにこだわるのは嫌いだそうで、彼の特徴であったドリルンベースはほとんど影も形もないことから賛否両論の一枚。フュージョンというよりは本格的なJAZZをやりたかったと思うし、スタイル的にはフリージャズとも言うべき100%JAZZテイストな作品なんだけど、意外にもJAZZ系の人たちにもウケがいいのは彼の才能が確かだからなんだろうね。このアルバムを才気あるものとうけとるか、クソと受け取るかは受け手のバックボーンに左右される。
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Big Loada

1. A JOURNEY TO REEDHAM(7AM MIX)
2. FULL RINCE(FEATURING MC TWIN TUB)
3.MASSIF(STAY STRONG)
4. COME ON MY SELECTOR
5.THE BODY BUILDER(DRESSING GOWN MIX)
6. TEQUILA FISH
7. JACQUES MAL CHANCE(IL N'A PAS CHANCE)
傑作と名高い2nd「HARD NORMAL DADDY」未収録作品による姉妹編的ミニアルバム。ミニアルバムではあるものの、こちらもファンから名盤として名高く、おなじみの彼のメロディセンスが窺えるエイフェックス・ツインっぽいアンビエントな曲調のものがありつつ、彼らしいエモーショナルで攻撃的なビートを存分に見せ付けてくれる。男気を感じる作品で、安易なテクに頼ることなく、使い慣れたチープな機材を用いて人力で彼の頭の中にあるものを形にしようと必死に試行錯誤する姿が目に浮かぶよう。ドラムンベース界では存在も音も異質な彼ではあったが、彼の紡ぎ出すその音はカオスとヘブンの狭間にいるかのような天才の才気に触れられる貴重な作品となっている。
Squarepusherの才気が凝縮して詰まっている感じで、1st、2ndとならんでマストアイテム。
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BURNINGN’N TREE

1.CENTRAL LINE
2.
3.NUX VOMICA
4.EVISCERATE
5.
6.MALE PILL5
7.SARCACID PARTS 1
8.CONUMBER  
9.
10.EVISCERATE(VERSION)
11.TOAST FOR HARDY
12.SARCACID PARTS 2
英インディーズのスパイマニアから出された今は廃盤となった2枚のシングルに未発表曲を加えた日本独自企画アルバム。曲単位で楽しめるし、初期作品ということもあって演奏自体もひねくれていないシンプルなものなので彼の素の姿を味わえる才気溢れる作品。全編を通してジャズテイストが強いのも嬉しい。彼の場合、テクノというよりは彼独自の解釈による新しいJazzの形を見せてくれているのかも。
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Chemical Brothers<ブレイクビーツ>

Exit Dust Planet
/<1st>
1. Leave Home
2.In Dust We Trust
3.Song To The Siren
4.Three Little Birdies Down Beats
5.Fuck Up Beats
6.Chemical Beats
7.Chico's Groove
8.One Too Many Mornings
9.Life Is Sweet
10.Playground For A Wedgeless Firm
11.Alive Alone
HIPHOP好きのトムとエドがテクノとHIPHOPの融合を試み、作り出したのが強烈なビートであるブレイクビーツ。そこにさらにロックの要素を組み合わせていったビートがブレイクビーツの進化型であるビックビートなんだとか。このアルバムは彼らのデビュー作なんだけど、2NDよりもよりロックを感じてかなりヨイ感じ。2曲目の"In Dust We Trust"なんて熱すぎ。アンビエント系だとクールだなぁで終わりだけど、こっちの音は燃えてくるからねぇ。ロックファンにこそ必聴な一枚。
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dig your own hole
/<2nd>
1. BLOCK ROCKIN' BEATS
2. DIG YOUR OWN HOLE
3. ELEKTROBANK
4. PIKU
5. SETTING SUN
6. IT DOESN'T MATTER
7. DON'T STOP THE ROCK
8. GET UP ON IT LIKE THIS
9. LOST IN THE K-HOLE
10.WHERE DO I BEGIN
11.THE PRIVATE PSYCHEDELIC REEL
和製英語である"デジロック"なるスタイルを世に認めた功労者であるケミカル。アンビエント系テクノとは違ってブレイクビーツなどに代表される激しいビートが特徴。簡単に言ってみればロックファンも聞けるテクノって事。ロック界との交流も盛んで、アルバム代表曲であるSETTING SUNではオアシスのノエルがボーカルを担当している。ちなみにデジロック御三家とはプロディジー、ケミカルブラザース、アンダーワールドの事で、同時期にブレイクしてシーンを築き上げたもんだから音楽的指向が違うのに一緒くたにされてしまったという経緯も。この中でケミカルは特にロックよりな音を出してる。
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Surrender
/<3rd>
1. Music: Response
2. Influenced
3. Out of Control
4. Orange Wedge
5. Let Forever Be
6. The Sunshine Underground
7. Asleep from Day
8. Got Glint?
9. Hey Boy Hey Girl
10.Racing the Tide
11.Dream On
爆音を振りまく彼ら独特の作風からアシッドハウス的なアプローチを見せ始めた3rd。ノエル・ギャラガーやボビー・ギレスピー らをフィーチャリングし、ミシェル・ゴンドリーが手がけたMVが話題を呼ぶなどかつてないバラエティーに富んだ楽曲揃いも相まって、まるでポップスフィールドにも属するかのような印象の作品。ただ、ビッグビートのもつ強烈なインパクトこそ減ったものの、彼らの根本にあるロック魂は健在。より洗練されたサウンドメイクで彼らの懐の広さを知らしめた。
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Underworld<ハウス>

Dubnobasswithmyheadman/<1st>

1. Dark & Long
2. Mmm... Skyscraper I Love You
3. Surfboy
4. Spoonman
5. Tongue
6. Dirty Epic
7. Cowgirl
8. River Of Bass
9. M.E.
DJ ダレン・エマーソンを加え、トマトお得意のタイポグラフィを用いたジャケットを始めとしてアート面にも目を向け始めた彼らの事実上の1st、インディーズ作品。アルバムとしてみたら一番面白いのはこの作品だと思う。マスに訴えかけるような派手さはないものの、画が浮かんでくるようなクリアで純度の高いダークなメロディが退廃的なボーカルとマッチしてとてつもなくクール。ニューウェーヴバンドだった彼らがダンスサウンドを取り込み飲み込もうとする野心が素直に感じられる。
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second toughest in the infants
/<2nd>
1. Juanita, Kiteless, To Dream of Love
2. Banstyle, Sappys Curry
3. Confusion the Waitress
4. Rowla
5. Pearl's Girl
6. Air Towel
7. Blueski
8. Stagger
"Beaucoup Fish"に完成度は譲るもののこれもかなりディープにハマれる作品。このアルバムから彼らの暗く美しい鬱的とも形容されるサウンドスタイルは確立されているけど、ロック層にも彼らの音をアピールする要因となったVo.カールが前面に出されダンス色が強くなっている。5曲目の"Pearl's Girl"はファンには定番の曲。このアルバムの直前にリリースされたシングル"Born Slippy"は全く売れてなかったんだけど、ご存知のとおりトレスポのサントラに使われ一躍大ブレイク。ダンスカルチャーの頂点に上り詰めた彼らだったが、世間の喧騒を避けるかのようにその後3年の沈黙を守ることになる・・
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Born Slippy +...

1. born slippy .NUXX [short]
2. born slippy .NUXX , DEEP PAN
3. born slippy .NUXX ,DARREN PRICE MIX
4. pearl's girl [short]
5. dark + long , [DARK TRAIN]
6. oich oich
7. mosaic
8. deep arch
トレスポでのブレイクを受けて、以前発売していたシングルborn slippyをBorn Slippy Nuxxとして手を加え、remixを追加収録して出された再リリース盤。基本的に限定版を除いて、Born Slippyはアルバム未収録の曲。一般的にBorn Slippyの事を指す、Born Slippy Nuxxはショートバージョンになってしまったけど、オリジナルのロングバージョンの方はトレスポのサントラで聞くことができる。
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Beaucoup Fish
/<3rd>
1. Cups
2. Push Upstairs
3. Jumbo
4. Shudder/King Of Snake
5. Winjer
6. Skym
7. Bruce Lee
8. Kittens
9. Push Downstairs
10.Something Like a Mama
11.Moaner
英グラフィック集団"TOMATO"の音楽プロジェクトであるUnderworld。DJのダレン・エマーソンが入って今のサウンドが確立されるまではロックバンドをやっていたってのは驚いたけど、そのダレン・エマーソンが脱退してしまったためこのアルバムが3人で出すラストフルアルバムとなってしまった。
オープニングナンバーであるCupsなんてDiveしている感覚が気持ちよすぎ!Aphex Twinの曲にも似たような感覚を抱くことがあるけど、この大好きな感覚はなかなか巡りあえないんだよね。彼ら特有の洗練されたダークな曲調のものから、King Of Snakeのようにエマーソン節炸裂なハイになれる曲もあるし彼らのサウンドを表す集大成として大推薦のアルバム。ハウスというと踊らなゃ損々的なイケイケ(!)でバカっぽいのが多いんだけど、彼らの場合は綺麗でありながらクリアではない、まるで映像を扱っているときのような、独特のフィルターがかかったかのようなシンセサウンドによって映像が眼前に広がってくるどこか知的なところがクールに感じるのかな。この作品があなたにとっての新しい世界への指標とならんことを。
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A Hundred Days Off/<4th>

1. Mo Move
2. Two months Off
3. Twist
4. Sola Sistim
5. Little Speaker
6. Trim
7. Ess Gee
8. Dinosaur Adventure 3D
9. Ballet Lane
10. Luetin
ダレン・エマーソン脱退後リリースされた新生アンダーワールド初のアルバム。2人となってからのライヴで露呈してしまった不安定な危うさなどからグループとしての今後を心配する声があったものの、rez、Born Slippyに並ぶフロア向けキラーチューン、Two Months Offを引っ提げそのもやもやを解消してくれた。UKでも5本の指に入るであろう、現役djでもあるダレン・エマーソンがアンダーワールドで担ってた役割。それはバンドにフロアの空気を持ち込んだダンスの部分にあったと思う。Two Months Offは出色のデキであったものの、前作と比べてフロア向きの曲は減り、彼の脱退の影響が色濃くでてると思う。だが、もう一つの彼らの特徴でもある流麗なシンセストリングスを用いた叙情性のある音色は健在。もちろんカール・ハイドのクールなボイスだって健在だ。テクノがもはや無機質なものなどではない事はロックファンの間にも認知され始めてきているけど、カール・ハイドもライヴは今後やらないかもなんて言ってないで、枯れることなくこのまま時代の最先端を走り続けて欲しい。40代後半にもなろうとしているのにこんな音を作り続けているなんて最高にヒップだよ。
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GOLDIE<ドラムンベース>

TIMELESS
/<1st>
1. Timeless
@. Inner City Life
A. Pressure
B. Jah
2. Saint Angel
3. State Of Mind
4. Sea Of Tears
5. Angel
6. Sensual
7. Kemistry
8. You & Me
ROCKを追い求め続けた自分にとってあまりにも衝撃だった作品。これほどインパクトを受けた作品は他にないかも。ドラムンベース界の帝王ゴールディー。ROCK専門の雑誌なのに90年代を代表するであろうCD BEST100には必ず入っていたりしてGOLDIEという名前は気にはなっていたんだけど、この作品によってサンプリングという魔術の凄みを痛感させられた。ドラムンベースというのはアンダーグラウンドの世界でジャングルをプレイしていたDJ達が、自分たちの音がメジャーなジャンルになってしまった事を嫌いさらにアンダーグラウンド化を加速させていったもの。レゲエ(ダブ)の影響も強く、ぶっといベース音ととんでもなく速く刻まれているドラムの音が特徴。このアルバムでは確かに珠玉の名曲” Inner City Life”もいいんだけど” Sea Of Tears”がかなり衝撃的でサンプリングの魔術を堪能できる。4heroのTwo Pagesとともに別格扱いのジャンルを超えた傑作作品。聴いてて感情を揺さぶられる。
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Saturnzreturn/<2nd>

Disc 1
1 mother
2 truth

Disc 2
1 tempertemper
2 digital
3 I 'll be there for you
4 believe
5 dragonfry
6 chico-death of a rockstar
7 letter of fate
8 fury-the origin
9 crystal clear
10 demonz
TIMELESSのような美しさを期待して聞くとうなだれてしまうかもしれない2nd。ノエルがギターでフィーチャーされた、NINかのようなブレイクビーツ炸裂のデジタルハードコアな#1。ラッパーのKRS-ONEをフィーチャーしたヒップホップな#2と立て続けに流される強烈なこの2曲だけでオトコ臭がプンプン。ジャングル的ブレイクビーツが苦手だと受け入れられないかも。この作品がいまいちな印象なのはなんと言ってもメインの60分を超す大曲"mother" オーケストラを取り入れたりとかドラムンベースの顔である彼なりの革新性を見せつけようとしたのだろうと思うんだけど、いかんせん自分にはクリエイターの自己満足の域を出ていないと思うのでなんとも微妙な位置にある作品になってしまっている。この曲を評価できるかどうかでこの作品の印象が決まってくるんだとは思うんだけど、私にはこの曲が容認できなかった。ブレイクビーツ、ヒップホップ、ソウルごちゃまぜな2枚目は前作のようなインパクトはないものの歌モノも織り交ぜられていてヨイ。彼はこの一つのジャンルではひとくくりにできることのできない作品を提示することで、ドラムンベースの顔と呼ばれてイメージが定着してしまうことに抵抗してみたかったのかも。そう考えるとこの作品に"mother"が入っているのも納得できるかな。最近はシーンを退いてもっぱらDJでの活動をメインにしてしまっているらしいけど、クリエイターとしての彼の姿を再びみたいもの。次はSoul路線でぜひ。
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Ring of Saturn

1.Mother Vip (VOCAL MIX)
2.What You Won't Do For Love(RADIO EDIT)
3.Hyeana I
4.Kaiser Salsek
5.Judged By Colour, Heard By Sound, Seen By Blind
6.Unkle
7.What You Won't Do For Love (LEFT HAND MAN MIX)
音楽の未来を切り開くのか、何かを変えることを期待し失望させられたSATURNZRETURNの姉妹盤であるこの作品は気合いが空回りし、不協和音のノイズとしてしか受け取られなかったSATURNZRETURNをなかったことにしたかった作品なのかも知れない。ミニアルバムながら40分を超えるこの作品はmotherの改訂版ともいえるショートバージョンを収録し、彼らしいMetalheadsのサウンドというものを聞かせてくれる。
AORの名曲をドラムンベースで味付けし、ソウルの名曲として仕上げた#2は必聴。
大いなる可能性を秘めたドラムンベースも、その可能性を世に知らしめた張本人自身によってつまづき結局は商業音楽として消費尽くされてしまった。
その末路を象徴するかのようにクリエイターとしてのゴールディーはこの後沈黙。DJ活動へとその身を移してしまう。
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4hero<ドラムンベース>

Parallel Universe/<2nd>

1. Universal Love(4Hero Remix)
2. No Imitation
3. Parallel Universe
4. Talk Around Town
5. Follow Your Heart(Part One)
6. Wrinkles In Time
7. Terraforming
8. People Always Criticise Us
9. Follow Your Heart(Part Two)
10. Shadow Run
11. Sunspots
12. Sounds From The Black Hole
13. Power To Move The Stars
14. Solar Emissions
15. Universal Love
ドラムンベースの歴史が動いた分岐点。フューチャー・ソウル/ジャズの源流ともいうべきインテリジェンスな名曲Universal Loveを発表することで、ハードコア的ブレイクビーツが主流だったジャングルと呼ばれたシーンから知性を兼ね備えたドラムンベースへとシーンの流れを決定づけた。次作のTwo Pagesはドラムンベースの持つ特有のスタイル故に創作の幅が制限される点も考慮された上で意図的に2つに作風を分けたと思うんだけど、デトロイトテクノの影響を色濃く残すこの作品ではまだ未消化な感が強くジャングル的なハードな印象が強い。ストリングスという極上の衣を身にまとったTWO PAGESとは肌触りが異なるものの、フューチャージャズに連なるドラムンベースの歴史を知る上で通過すべきバイブル的作品。
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Two Pages
/<3rd>
page1
1. Loveless
2. Golden Age Of Life
3. Planeteria
4. Third Stream
5. Escape That
6. Cosmic Tree
7. Spirits In Transit
8. The Action
9. Star Chasers
10. Wishful Thinking
11. Universal Reprise
12. Holograms
13. Ebisu Gardens

page2
1. We Who Are Not As Others
2. Humans
3. In The Shadows
4. Mathematical Probability
5. Greys
6. Pegasus 51
7. 3005
8. Wormholes
9. Dauntless
あのゴールディにも影響を与えたというまさにドラムンベース界の大御所的な存在なのがこの4hero。2枚組の作品だけどジャジーテイストの1枚目がとにかく凄い(2枚目はデトロイト直系の本来の彼らが持っているバキバキなハードコアテイスト)。音楽の評価の一つにクールさが挙げられるとすれば自分がいままで聞いてきた音楽の中でも一番の衝撃だった。アグレッシブなビートを聴く音楽なのでドラムンベースはロックを聴く人でも聞けるテクノとして注目を浴びていたりもしてたけど、Rockオンリーで過ごしてきたひとなんかは世界の音楽の幅の広さに驚くんじゃないかな。
生音を用いたジャズの進化系としてのドラムンベースというジャンルを代表するこのアルバムはクラブでかかりまくっていたという"Star Chasers"を代表に、ジャンルの枠を超えて美しき光跡を描きながら歴史に残るはず。テクノというと無機質なものを想像されがちだけど、亜流ながらJazzの方法論を取り込むかのように生楽器を大胆に取り入れ融合させたこの手法を彼らが取ったことでパンドラの箱は開き、フューチャージャズといった新しいJazzの誕生に繋がっていったんだと思う。まさしく現代のクラブジャズをたどればこの作品にたどり着くという、マザーというべき歴史的傑作。
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Two Pages Remixed

1. We Who Are Not As Others/Jazzanova remix
2. We Who Are Not As Others/G FORCE & SEIJI remix
3. Star Chasers/PHOTEK remix
4. Star Chasers/MASTERS AT WORK Main mix
5. The Action/SHAWN J PERIOD remix
6. Dauntless/RESTLESS SOUL Nebula mix
7. Star Chasers/4 HERO Excursions Vocal
8. Escape That/Off-World remix
9. Escape That/RON TRENT remix
10. Planetaria(A Theme From A Dream)/HEFNER remix
11. We Who Are Not As Others/ALPHA OMEGA remix
世界で一番COOLなアルバムとなった"Two Pages"のRemix盤。クラブシーンでかなり注目を集めているフューチャー・ジャズの雄、Jazzanovaを初め、As OneことOff-WorldやPhotek、Masters at Work、RON TRENTといった実力派DJ/プロデューサーによるかなり濃いRemix集。それぞれに個性が出ていて、競作するかのように同じ曲を別のアーティストがRemixしてたりするのも面白いけど、オープニングナンバーでもあるJazzanovaのRemixは格別。原曲云々とかを超えたRemixぶりで彼らの実力を見せつけられた。豊富な知識からくる驚異のアイデアと展開。「Jazzanovaの曲」と呼ぶべきこのリミックスによって彼らの名は世界中へと広まった。
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FATBOY SLIM<ビッグ・ビート>

better living through chemistry/<1st>

1. Song For Lindy
2. Santa Cruz
3. Going Out Of My Head
4. The Weekend Starts Here
5. Everybody Needs A 303
6. Give The Po' Man A Break
7. 10th And Crenshaw
8. First Down
9. Punk To Funk
10. The Sound Of Milwaukee
11.Michael Jackson
12. Next To Nothing
2ndで爆発したビートキング・ノーマン・クックの作曲センスが感じられる1st。脳天気なら誰にも負けないようなハッピーな曲が満載で、タイトルには同志・ケミカルへのシンパシーが込められている。2ndに繋がるビッグ・ビートの芽を包含しつつも、名曲Santa Cruzといったアシッドな曲で魅せる。
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You've Come A Long Way Baby
/<2nd>
1. Right Here,Right Now
2. The Rockafeller Skank
3. Fucking In Heaven
4. Gangster Tripping
5. Build It Up - Tear It Down
6. Kalifornia
7. Soul Surfing
8. You're Not From Brighton
9. Praise You
10. Love Island
11.Acid 8000
12. The World Went Down
DJ ノーマン・クックによるプロジェクト、ファットボーイ・スリム。幅広いジャンルからのサンプリングによってロック的な衝動を持つビッグ・ビートの生みの親とも言われている彼の代表作"The Rockafeller Skank"はどこかで必ず耳にしたことのある名曲だと思うけど、とにかくHappyに踊れるダンスアルバムに仕上がっている。ビッグ・ビートの歴史はこのアルバムから始まったといっても過言ではないし、テクノがロックを喰ったある意味モニュメント的な意味合いをもった作品とも言えるのかも。ケミカルとも交友があるみたいでロック好きにもお勧めできる逸品。
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Halfway Between the Gutter & The Stars/<3rd>

1. Talking 'Bout My Baby
2. Star 69
3. Sunset (Bird of Prey)
4. Love Life (feat. Macy Gray)
5. Ya Mama
6. Mad Flava
7. Retox
8. Weapon of Choice (feat. Bootsy Collins)
9. Drop The Hate
10. Star 69
11. Demons (feat. Macy Gray)
12. Song For Shelter (feat. Roland Clark)
ビッグ・ビートの顔として君臨した彼もシーンの後退と共にハウスへと回帰。Fatboy Slimというよりはノーマン・ロックが持つパーソナルな部分が表出した内容で、いままでのアルバムと同じように聴き始めると物足りなく感じてしまうかも。かつてのようなキャッチーさのある曲はないもののハウスの作品としては良作。
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Robert Miles<テクノ・シンフォニック>

Dreamland

1. Children (Dream Version)
2. Fable (Message Version)
3. Fantasya
4. Landscape
5 .In My Dreams
6. One And One
7. Princess Of Light
8. Fable (Dream Version)
9. In The Dawn
10. Children (Original Version)
11. Red Zone
女性ボーカルをフィーチャーし、あまりにも美しいピアノの旋律とテクノが組み合わさったテクノ・シンフォニックと言う名の新感覚爽快テクノ。ロバート・マイルズは元々クラシックピアニストだったそうでクラシックの素養も持っており、ハウスミュージックの持つ下世話なイメージとはかけ離れた芸術的な新世代テクノの指標を示した。
BeatUKを見てて突然"Children"が一位に登場してきたかと思えばそのまま長きに渡って首位をキープし、やがてアメリカ市場を巻き込んで歴史的な名曲となっていったのは戦場のイメージを想起したというどこか心に突き刺さる物悲しくも鮮烈な旋律ゆえか。空気の澄んだ冬の季節に似合う音楽だと思う。
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Prodigy<ブレイクビーツ>

Fat Of The Land
/<3rd>
1. Smack My Bitch Up
2. Breathe
3. Diesel Power
4. Funky Shit
5. Serial Thrilla
6. Mindfields
7. Narayan
8. Firestarter
9. Climbatize
10.Fuel My Fire
UKにいたもう一人の天才リアム率いるプロディジーが放つ大傑作。テクノ側からのロックへのアプローチであるビックビートのシーンを形成した決定打。ロックよりもロックらしいその音はダンスシーンを飛び越えロックファンの心をも捉えた。イギリス発ながらもマドンナの絶賛などもあり全米No.1を獲得したモンスターアルバムで、日本でも好セールスを記録。音よりも先にプロモを見てあまりの悪魔的なビジュアルに圧倒されたんだけど、本国ではチビッコにも人気の国民的人気ユニットなんだとか。直情的で刺激たっぷりの激しいビートはパンクを感じさせる音。低音で体が揺れるような爆音で聞いてこそ価値のあるサウンドだと思う。
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V.A <Lounge>

Megasoft Office 2001

1. Ambrosia - A Reminiscent Drive
2. Not Every Angel - Alexkid
3. Bold - Ready Made
4. Batourou Dub - Frederic Galliano Presente Diefadima Kante
5. Spleen - Nova Nova
6. Moon Light - Aqua Bassino
7. Softcause (Low Beat Mix) - Soul Designer
8. Greed (Avril Remix) - Laurent Garnier
9. Future Help - Jorihulkkonen Alexi Delano
10. I Cry (Ernest St Laurent Remix) - Llorca
11. Flightcase Pour Criquets - The Youngsters
12. Smokey Mountains - A Reminiscent Drive
タイトルがいまいちかっこわるいけど、フランスの名門テクノ系レーベル「F-Communications」が毎年リリースする人気コンピアルバムで、所属するアーティスト達の顔見せカタログ的な役割。
小洒落たオフィス?で流すシーンを想定してるのか、ラウンジ的な音でまとめられている。
残念ながら経営的な問題で「F-Communications」はレーベルとしての活動を休止してしまったけど、あまり音的には洗練されているとはいえないフランスの音楽シーンの中でもクオリティでは異彩を放っていたレーベルなので中古屋などで見かけたら聞いてみると意外な発見があるかも♪
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